受験勉強

【本質論】京大英語の本当の狙い

2022-01-03

京大英語の「本当の狙い」を知っていますか?

たすく

今回は、さらします 笑

おまわりさんに、つかまらないようにね

あかり
たすく

あ、そういうことじゃないから・・

   

ぼくの京大英語の偏差値を一挙公開!!(大サービス)

まずぼくの京大英語の成績(受験当時)を開示します(といってもだいぶ昔の話ですよ)。

とある京大コースを受講していた時の、京大英語の偏差値をお伝えします。

奇跡的に資料が残っていました。

減るもんじゃないんで、どうぞ見たってください。

たすく

まぁ過ぎた話なんで、痛くもかゆくもないですわー 笑

  

むしろ気にしてるでしょ

あかり

<高校3年>

  • 11月 37.4(85/150満点)
  • 11月 44.8(90)
  • 12月 45.7(116)
  • 12月 52.1(116)
  •  1月 39.8(97)
  •  1月 33.2(92)
  •  2月 36.9(84)
  •  2月 52.4(117)
たすく

うーん、我ながら、厳しいですな・・・。

わお! 直前期の偏差値でしょ。さすがにイジリにくいわね

あかり
たすく

「人の不幸は蜜の味」ってね、ひひひ

はいはい。

あかり

  

<浪人時代>

  • 12月 68.6 (131/150)
    ※ほか記録なし。
  • 一般の模試の英語は、
    〈高3〉55~65
    →〈浪人〉70~75ぐらいでした。
たすく

高3の最低値からだと「偏差値+35.4」です。

え!? 浪人時代に、なんで急にアップしたの?

あかり
たすく

ちゃんと理由があるよ。
思い切って転機を作り、それが運よく間に合ったからです。
その一番のポイントは別の機会で扱いますね。
ニーズがあればですけどね。

  
  

京大英語の特徴

京大を志望している皆さん、京大英語のイメージって、どんな感じですか?

文系も理系も避けられない教科ですからね。

大問が4つあり、2つは英文解釈。残り2つは英作文(※注・以前は大問3つです)。

リスニングが強化されたとはいえ、この入試傾向は大枠でいえば、たぶん50年くらい変わっていません。

でも、とにかくムズい。

何がムズいのかといえば、

まず英文解釈の英文は、複雑で難解です。

英作文はいちいち英訳が面倒な日本語で書かれています。

「膝をついて障子を開ける」ってなんだよ、障子って日本の文化なのに英語で言えるんか? みたいな具合です。

たすく

実は「shoji」です。
「そのままかよ!?」って思うでしょー?
こんなことでも、今後の人生を背負って臨む受験会場だと、迷って異様に焦りだすんですよ。

ちょっとしたことがきっかけで、ほんとドキドキしちゃうよね

あかり
たすく

「頑張ってきた自分を信じて、正気を失わないこと」も大事な鉄則の一つですね


では皆さん、京大英語が何を意図して作られているか、ご存じですか?

少なくともぼくは、受験生時代は知りませんでした。

京大に入学し、英語の授業で英文学の教授が教えてくれたのです。

そこで初めて知り「あ、そうなんだ!」と、とても納得でした。

便利な時代! 出題者の意図は必ず押さえよう

昔と違って今は、インターネットを通じて情報が劇的に入手しやすくなりました。

入試問題についても京大は、ホームページで「出題意図」をちゃんと、公開しているんですね。

大事な情報なので、リンク張っておきます。

たすく

昔はなかったですよ、こんな便利なの


出題者が何を考え、どこに注目しているのかを知れるのは、オイシイです。

いわば「敵の内部情報」ですからね。

当然、確認したほうがいいに決まっています。


ぼくは「試験の本質」についてよく言うのですが、

試験に合格するのは、頭の良い人ではありません。

「その日の答案用紙に、求められた答えが書けた人」なのです。


この違いをちゃんと認識することが、本当に大事なことなのです。

当たり前すぎて気づいていない人も、わりと多いのではないですか。

だから、

出題傾向が安定している大学(特に京都大学)ほど、「過去問」をたくさんこなすべき。

そしてその出題傾向への対応力を上げていかねばならないのです。

そうすることで一般的な偏差値以上のスペックを発揮し、その大学の合格率が高めていけるのです。


個別の大学の傾向を無視した、一般的な「全国統一模試」での偏差値は、基礎学力の達成度をみるだけならいいですが、その役割は途中まで終わりです。

本当の意味で合否判定や本番試験の対策をするのには、アテになりません。

たすく

総合模試の結果は、成績が良ければ「精神安定剤」に。
成績が悪ければ「雑音にすぎない」とみればいいです。

当日の試験にだけ成功すればいいのですから。
そこを意識して、一喜一憂せず、進んでいきましょう

  
  

対策せずに受けた早稲田と慶応の合否

ちなみにぼくは浪人の時、私学では早稲田と慶応を受けました。

合否ですが、早稲田は落ちました。慶応には受かりました。

どちらもまったく対策をせず、受けに行きました(※参考にならない受け方ですので、マネしないでください)。

正直にいえば、もともと底辺からはい上がってきている身ですので、京大の準備だけでも手一杯。

とても他大学の対策をする余裕など、1ミリも残っていなかったのです。

もし京大ダメだったら、どうしてたの?

あかり
たすく

ホントそうだよね。
あえて考えないようにしてたんだよね。
若気の至りかな。青かったというか。

ただただ、背水の陣を敷いて、決意に変えていたからね。
親に感謝だね


早稲田は英語がボリューミーで細かく、明らかに京大と出題傾向が違います。

他の科目も同様です。問題だけでなく、出題形式自体が全部「初見」なのです。

したがって必要な対策をしていない以上、当然、時間切れになります。


一方、慶応も英語はやばいぐらいに分量が多いのですが、学部を見極めて、数学と小論文だけで受験できるところを選びました(当時)。

小論文は「京大国語のスキルを信じてやれば、どうにかなるだろう」と、なかば勢いだけで決めたのです。

今思えば、裸で戦場を走るのと変わりませんね(苦笑)。

そういうことで、ほぼ対策なしのぶっつけ本番で臨みましたが、合格しました。

数学は満点でしたが、小論文は、たまたま書きやすい出題だった、というところで勝負が決まりました。


そういうわけで、偏差値だけでは予想できない、評価すべきかすべきでないのか、どうにでも取れる結果となりました。

でも、ここまで読んでくださった皆さんは、むしろそれが当然だとおわかりいただけることでしょう。

対策しないものは、単なるギャンブル受験なのです。

ところで京大の先生が、言ってたことって何なの? それ教えてよ

あかり
たすく

うむ、よくぞ申した。では教えてしんぜよう

そういうの、別にいいから

あかり


京大教授が教えてくれた、京大英語の狙いとは


英文学の教授は当時、こんなことをおっしゃっていました(※あくまで記憶をさかのぼって書きますので、発言そのままではないことをご了承ください)。

  • 京大の英語が試しているのは、
    「ちゃんとした英語力の基礎を身につけているか」。
  • 京大は「研究」をするところ。よって、研究を進めるために「海外の文献が読めること」は、必須の条件。
  • 英文解釈力がなくて、海外の文献を「誤読」するのは、研究では致命傷。
    どんな表現も誤りなく読めることが最低限。
  • 論文を英語で書けなれば、原稿が書けないし、学会発表にも不自由する。
  • よって間違いだらけの英作文など、論外。
  • 大学に入ってからそれを身につけるのでは遅い。
    その習得には、手間と時間がかかるものだから。
  • 英語力は、そうした水準まで仕上げてから大学に入るべきもの。
    京大英語は、それを求めている。


おおむね、覚えているのは、こうした話でした。


いかがですか、皆さん。

したがって京大英語は、単に難しいことを難しく聞いているのではありません。

また奇をてらい、こねくり回すような意地悪な問いでもないわけです。

本質的には、

京大に入った後、研究など大学での諸活動を進めるのに絶対に必要となる能力を身につけてから、入ってきてください


ということです。

見方によっては、学生のその後のキャリアを考えて、”厳父の愛”で応援してくれているとすらいえるかもしれません。

しかし大学では特別、英語を教えたりしません。

英語の授業はありますが、文科省が定めた語学の単位取得を目的としたものでしかありません。

むしろ専攻する学問上においては、英語の読み書きはできることが前提で、ついていけなかったらそれまでというスタンスです。
 

たすく

たしかに専門課程では、文系・理系関係なく、海外の専門書の和訳とかをゼミでやるしね。
その時に「不得意」とか、言ってられないんだよね。
「来週のゼミまでに20~30ページ訳してね」とか言われて、そんなん、のんびりやっていたらとても間に合わないですからね。
それに京大の場合、さすがに皆さん、きちっとやってきますからね。
「まぁ、わりとわかりやすかったと思うけどねー」って、涼しい顔してね。


これ、出題のセンスを知るうえで、重要なポイントだと思います。

言い換えると「人を落とすためだけに作られた試験ではない」ということです。

あくまで京大は、京大の研究水準に耐えられる能力を求めているのです。


だから出題傾向が50年も変わらない、これは非常に理屈の通った話なのです。

問うているのは「水準」なのです。



よくある単科医大の奇問・難問とは、出題のコンセプトが全く違うわけです。

単科医大などは、まさに「落とすための試験」ですから、対策立てにくいほどバラエティ豊かです。

なので一層、特別な対策が必要です。

一方、京大は「大学が求める高度な水準に至った人かどうかを見きわめる試験」です。

それが「いつも変わらない、出題傾向の正直さ」につながるわけです。


※ただし満点近くを狙いにいく場合は、別です。
 本当の才能と英語経験、群を抜いた実力が必要です(できるのは、ごく一部の人です)。
 ここでお伝えしているのは「合格点」レベルに必要な背景情報ですので、ご了承ください。

たすく

その上でぼくは、研究者ではなく、会社員の道を選びました

それは人それぞれだよね

あかり

  

おわりに

以上、いかがだったでしょうか。

「京大の英語苦手~」と思われている方にとって、少しでも後押しとなればうれしいです。

その上で、英文解釈力をアップさせるにはどうしたらいいか、具体的なポイントについて、もし皆さんの要望があれば、そのうち書きたいと思います。

ぼくはおそらく、京大英語の当日試験は8割前後取ったと思われます(※開示された合計得点から逆算した推定)。

これはコツをつかんだからです。

英作文もそうです。

「どうやって対策していいかわからない」と思う方が多いようでしたら、自分の学力アップの決定打になったポイントをお伝えしてみようと思います。

本日は、ありがとうございました。

※本記事は筆者の経験した事実をもとに構成していますが、筆者の見解を超えないものとしてご容赦ください。

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花丸たすく

▸高度情報処理技術者(ITストラテジスト)
▸データアナリスト、ラーニング・アドバイザー
▸「学び直し」に挑戦する社会人を応援
▸落ちこぼれ→京大→教育関連企業→現在
▸「学び直し」から得た「気づき」こそ成長の源泉、現実を変える力
▸武器になる「学び直し」のキホン
▸資格取得・大学受験のエッセンス
▸「勉強マインド」作りへ、自分のノウハウを全部公開

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