DBMSのnowaitオプションって何?
DBMS(データベースマネジメントシステム)のNOWAITオプションは、DBMSがリソース(一般的にはロックを取得するためのリソース)を取得しようとした際に、そのリソースがすでに他のトランザクションによって使用中である場合、一定時間待って再試行するのではなく、すぐにエラーメッセージを返すオプションです。
たとえば、Oracle Databaseでは、ある行に対するロックを取得しようとしたときにその行が他のユーザーによってロックされている場合、デフォルトではそのユーザーがロックを解放するのを待つようになっています。
しかし、NOWAITオプションを使用すると、その行がロックされている場合に即座にエラーを返すようになります。
SQLでの例を挙げると以下のようになります。
SELECT * FROM employees
WHERE employee_id = 123
FOR UPDATE NOWAIT;
このSQL文は、employee_idが123の行を更新するためのロックを取得しようとします。
その行がすでにロックされている場合、NOWAITオプションが指定されているため、データベースはすぐにエラーを返します。
このNOWAITオプションは、アプリケーションがデータベースの待ち時間を最小限に抑えるためによく使われます。
しかし、このオプションを使用すると、リソースの競合によるエラーが発生しやすくなるため、エラーハンドリングを適切に行う必要があります。
データベースはすぐにエラーを返します、というのは、どういうことか?
DBMS(データベースマネジメントシステム)でNOWAITオプションを使用したときに「データベースはすぐにエラーを返します」という表現は、リソースがすでにロックされていて取得できない場合に、DBMSがすぐにエラーメッセージを返す、つまりリソース取得の失敗を即座に報告する、という意味です。
通常、DBMSはリソース(例えば、特定のデータ行に対するロック)を取得しようとするとき、そのリソースが他のトランザクションによってロックされていて利用できない場合、設定されたタイムアウト時間まで待機します。
これは他のトランザクションがロックを解放するのを待つためです。タイムアウト時間が経過すると、DBMSはエラーメッセージを返します。
しかし、NOWAITオプションが使用されると、この待機時間が無視され、リソースが利用できない場合は即座にエラーメッセージが返されます。つまり、DBMSはリソースの取得を試み、すぐに利用できないことがわかった時点でエラーメッセージを返します。
この振る舞いは、データベースが遅延を最小限に抑えるためのものですが、同時にエラーハンドリングの必要性を高めます。
アプリケーションは、リソース取得が失敗したときにどのように対応するか(例えば、再試行する、ログを記録する、ユーザーにエラーを通知するなど)を明示的に定義する必要があります。
するとDBを操作しているときに、こちらが何かしらのコマンドを実行しても、エラーが返ってくる確率も増えるということですね?
はい、その通りです。
NOWAITオプションを使用すると、リソース(特定のデータ行など)がすでにロックされている場合、即座にエラーメッセージが返されます。
つまり、一部のリソースに対する操作(特に更新や削除など)が他のトランザクションと競合する可能性がある場合、エラーが返ってくる確率が増えます。
一方、NOWAITオプションを使用しない場合、データベースは設定されたタイムアウト時間までリソースが利用可能になるのを待ちます。
その間、他のトランザクションがロックを解放する可能性があります。
したがって、NOWAITオプションの使用は一種のトレードオフとなります。
すなわち、待ち時間を削減することと、エラーが返される可能性が高まることとの間でバランスをとる必要があります。そのため、エラーハンドリングのロジックを適切に設計することが重要となります。