常に自分が有利になるように立ち回る
どんな人か(定義)
自信満々にマウントを取ってくるものの、こちらが指摘するや否や「傷ついた自分」を演じ、 “被害者ポジション”にすり替えて評価を守ろうとするタイプ。
経験不足ゆえの過剰な自信(ダニング=クルーガー効果)に、評価操作の“洗い流し”テクをプラス。
それ、まさにあのBくん…先輩にダメ出しされたら、翌日には同期に「昨日、すごい勢いで詰められて辛かったっす」って


そう!こっちは指摘してるつもりなのに、いつの間にか“私がいじめた”ストーリーにすり替えて言い散らかす。
しかも、それを見届けた本人はそれで”勝った”と思い込んで、なぜかバカにしてくるんだよね。
根性が腐ってるのか、屈折してるのか……謎だわ、ほんと
実録ストーリー|営業チームの朝礼での一幕
営業Kさんが、提案資料の誤字脱字について朝礼で全員に共有したとき。 「資料の“10%増”が“100%増”になってましたね。数字ミスは命取りなので、しっかり確認をお願いします」 と軽く注意しただけなのに、その日の午後にはこう聞こえてきた。
「〇〇さんにめっちゃ怒られて、露骨に嫌な顔されました。正直メンタルやられました…」
しかも、その話を持ってきたのは、Kさんとほぼ会話のない別部門のLさん。 「Kさん、かなり強く言いましたよね?あんな言い方しなくても…」 見えないところで、評価の“洗い流し”が完了している──。
このタイプがやりがちな言動リスト
- 最初はドヤ顔で自説を展開 → 指摘されたら急に伏し目がちになる
- 「あの人、ホント理不尽で…」と共感を誘うセリフを同期に撒く
- 自分が放った挑発的言葉は無かったことにする
- 直接反論せず、“第三者経由”で情報をねじ曲げて拡散
- 会議中は元気でも、終わった瞬間に「気まずかった」と漏らす
- SNSや社内チャットでは「いじめられた自分」をアピール投稿
なぜそうなるのか?(背景と心理)
- 自己正当化の洗い流し:自分の攻撃性を認めると自己イメージが崩れるため、被害者役を演じて“感情をリセット”する。
- 承認欲求+脆弱さのコンボ:評価が下がる恐怖から、周囲の同情を“マウント素材”に変換。
- ダニング=クルーガー効果の強化版:無知ゆえの自信過剰に加え、自分に都合の良い物語を捏造して評価操作。
対処法(攻撃も防御も先読みして“評価の洗浄”を封じる)
- 注意・指摘は「全体共有ドキュメント」で行う
SlackやTeamsのチャンネル、全員に配信される議事録など、 “複数人の目がある・履歴が残る”仕組みの中でやり取りを行うのが原則。
「あの人に詰められた」「怖かった」といった”演出”の余地を与えないようにする。
- “1対1”は絶対NG。他者がいる場で“事実”だけを共有
マウント・ロンダリングくんは、“1対1”で指摘されたことを逆手に取り、 「詰められた」「人格否定された」といった“演出型”の告げ口に変換します。だからこそ──
必ず他者がいるオープンな場で主観や感情抜きの「事実」だけを端的・定型的に伝えます。
- “被害者ポジション”を封じるための前提共有
「これは改善目的で全員にフィードバックする内容です」 「今後に向けた建設的な整理です」 と冒頭で宣言するだけで、“個人攻撃”の印象操作を防ぐバリアになります。
- 感情論を排し、“成果指標ベース”の評価ルールを作る
評価軸が感情・印象ベースのままだと、 “いい人アピール”や“同情票”により、ロンダリングが成立してしまう。
KPI/OKRなどの**「測れる指標」**に評価を集約させることで、 “泣き落とし”や“印象操作”の余地を構造的に消していく。
これが、安全な対応です。
1対1で伝えた時点で、“何を言ったか”という事実ではなく、“どう伝えられたか”という彼の物語に支配されてしまうので、気をつけましょう。
共感されるより、結果が出てる方が強い。
だからこそ、頼るべきは「感情」ではなく「設計」 共感でなんとかしようとせず、最初から「誤解されない土俵」を用意していきます。
対処の鉄則:「主観の物語に支配される前に、客観的な場に寄せて対応していく」
・指摘は「こっそり」ではなく「みんなの前」で
・話し合いは「言った言わない」にならないよう記録に残す
・評価は“なんとなく印象”ではなく、“数値や成果”で決める
・主観を交えず、「見える化」と「ルール化」でブレを封じる
大事なのは、“人格を変えようとする”ことではなく、 “評価がすり替わらない構造”に寄せること。
たとえ相手が「私は悪くない」と振る舞っても、 その言い分が通用しない透明な土台を、先に敷いておくことが、最善の対応です。