「わかっていない」ということがわかっていない、伝わらない、、
どんな人か(定義)
限られた知識と経験しかないにもかかわらず、自信過剰で先輩の指摘や助言を受け入れない。
自分を過大評価し、他人を過小評価するために、尊敬や感謝が欠けるタイプ。
これはまさに、心理学で言う「ダニング=クルーガー効果」の典型。実力が乏しい人ほど、自分の無知に気づけずに自信を持ってしまうというアレです。
ダニング=クルーガー効果ってなに?


ちょっとかじっただけで、だいたいわかった気になり、先輩のアドバイスを聞かない。
なんでか自信満々な無敵くん状態になり、つけあがったり、なめてくる人いるでしょう?
それですよ
プライドが高いっていうか、幼いっていうか、、
いるよね、そういう人、、

実録ストーリー|あるWeb制作チームでの話
私(先輩デザイナー)が企画会議でロゴのカラー設計を説明していたとき、新人のBくんが言いました。
「いや、それって今どき古いっすよ。僕、ポートフォリオで最近バズったやつとか全部見てるんで」
なるほど、情報感度の高さをアピールしているのはいい。
しかしその直後、彼が提案した配色は、コントラスト比すら無視した目に痛いネオンカラー。しかも根拠なし。
指摘しても「でも、Z世代はこういうの好きなんで」と一蹴。
皆、言うか言うまいか戸惑いつつも、「指摘するより、ほめて伸ばさなあかんしな、、」などと考えている間に、静まり返る会議室。
このタイプがやりがちな言動リスト
- ■ 無根拠な「自分理論」でマウントを取ってくる
- ■ 誰かの助言を「でもそれって古くないですか?」で跳ね返す
- ■ 過去の成功体験(1回限り)を普遍的な勝利法だと思い込む
- ■ 「自分は評価されていない」と被害者意識を持ち始める
- ■ SNSやYouTubeで見た情報を“事実”として語る
- ■ 敬語は使っているが、目が笑っていない(=リスペクトがない)
- ■ 質問しない。学ばない。ミスを認めない
- ■ そのくせ他人のミスには敏感
なぜそうなるのか?(背景と心理)
・経験不足 × 承認欲求の肥大化:成長過程で自信と知識のギャップに気づいていない
・拒否範囲の拡大:自分の考えと違うと、自動的にシャットアウトする思考癖
・優越欲求:先輩に勝つことで、自分の価値を確かめたい欲望
・ 自己評価の歪み:スキルの全体像が見えず、自分の“点”を“面”として勘違い
対処法|冷静に距離を保ちつつ、“無視せず・抱え込まず・巻き込ませる”
1. 「否定せず、問い返す」構え
「それはどういう意図?」「そのやり方、どの場面で成果が出た?」
問い返すことで、自分の考えが“薄っぺらい”と気づかせる。
2. 「事実」と「経験」で語る
「この配色はWebアクセシビリティの基準を満たしてないよ」
抽象論ではなく、客観的な事実や実務経験に基づいた指摘を。
3. 第三者のフィードバックを活用
チーム全体でレビューし、本人に主観と現実のズレを見せる。
4. “プロセス承認”を意識的に
少しでも姿勢に変化が見られたら、即座にポジティブに言語化。
5. 成長の限界を「見せる」環境設計
意図的に失敗を経験させ、“できなさ”を実感させるフェーズを設計する(例:実運用のトラブル対応を任せるなど)。
まとめ
このタイプは、潰すのではなく、「気づかせる」ことがカギ。
無知ゆえの自信には、ただの叱責では響きません。
頭ではわかっていても、それが実際にできるようになるには時間がかかる。
だからこそ、否定ではなく“問い”を返すこと、小さな成功体験を積ませること。
その繰り返しの中で、少しずつ“自分を疑える強さ”が育っていく。
育てる側も育てられる側も、焦らず腐らず、じわじわと気づきの土壌を耕していこう。

ここまでは序の口。これだけなら対処のしようもあるよね。
職場でより面倒なのは、次のNo.2のケースではないでしょうか